4月の誕生石は、クォーツ・・・和名では『水晶』といいます。
多くの方がご存じであろう水晶。
古代のギリシア人は万年雪に覆われた氷の中から顔を出した水晶をみて、
氷が石になったと思い『クリスタロス-Crystallus』と呼びました。
水晶は、”石英”が大きく成長した形態状の亜種です。
宝石では水晶を 『ロック・クリスタル-Rock crystal』 といいますが、
天然石としては水晶のことを石英と同じ 『クォーツ-Quartz』 と呼んでいます。
水晶にはいくつかの色変種があり、
2月の誕生石のアメシストや11月の誕生石のシトリンはよく知られています。
インクルージョンの種類も数え切れないほどあります。
トルマリンやルチル等が有名ですね。
水晶に色がない分、インクルージョンが美しく映えます。
写真の左側にある丸玉は、
水晶がアルミニウムイオンを含んで大きく成長していった『スモーキークォーツ』の中に
少量ではありますが、ルチルが入っているものになります。
これも一種のインクルージョンですね。
水晶はよくガラスと間違えてしまう方も多いようです。
そこで、簡単にできる見分け方をご紹介します!
1つめ:自分の腕などの細い毛に当ててみる
2つめ:透明な場合は水晶を通して文字を見てみる
水晶は、ガラスと違って自然な結晶体です。
透明に見えても、光などは屈折してしまいます。
体毛などの細い線は、視覚の角度と光の角度が違い、二重に見えてしまいます。
また、遠くのものは、人間の眼の中にある水晶体と同じように、逆さまに見えてしまいます。
以上が簡単にできる見分け方です。
ただし、ガラスかどうかを見分けるものであって、水晶でない他の物質との見分けをするものではございません。
また、この見分け方は、乱視の強い方などは見方が変わってしまうことがございます。
心配な場合は鑑別士に見ていただいた方がよいと思います。
そして、よくきくお話の中で、「水晶玉を窓際においていたら火事になった!」ということがあります。
上記にあるように、水晶は光を屈折をします。
なので、いつも同じ方向から光が入るわけではないので、
火事になる、ということはまず無いといえるでしょう。
水晶等の天然石は奥が深いです。
興味を持った方は、是非調べてみてくださいね☆
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【参考】天然石のエンサイクロペディア 著:飯田孝一