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7-July-2

7月の誕生石は、カーネリアン と ルビー です。

カーネリアンは和名で「玉随」といい、

ルビーは和名で「紅玉」といいます。

カーネリアンは、カルセドニー(玉随)の一種です。

カルセドニーは、性質上ではアゲート(瑪瑙)と同じものですが、

石の名称は、縞模様が目で見えないものをカルセドニー、

縞がはっきりとわかるものをアゲートといいます。

 

この石は、紀元前6000年頃に、メソポタミアで生まれた装飾品は、

古代エジプトやギリシアでも大層に好まれました。

ギリシアの『カルセドン -Chalcedon』は、

最も良質の原石を産出したことから、地名が、名前となりました。

 

カルセドニーは、色別で変種名がついているものがあり、

赤褐色のものを 『サード』

真っ赤なものを 『カーネリアン

黄色味のある淡緑色のものを 『クリソプレーズ』

淡青色のものを 『ブルーカルセドニー』

と呼びます。

 

カーネリアンの赤色は、微量な鉄分を含むためです。

しかし、原石などは、赤色が薄く、流出する際には、赤をきれいに出すために

加熱処理や、鉄などの金属化合溶液をしみこませる事が多いです。

 

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ルビーは、もっともふるくには『アンスラックス』とか『カルブンクルス』と呼ばれていました。

ギリシアや、ローマの時代には、”燃える石炭”という意味で、それぞれの表現で呼んでいたそうです。

良質のルビーを太陽光の下で見ると、真っ赤に燃えているように思えてきます。

 

ルビーに紅い色をもたらすのはクロム元素。

この元素が紫外線に反応してさらに赤い光を放ちます。

これを【赤色蛍光 red fluirescence】と呼びます。

 

古代の人は、ルビーを神がかった石としてとらえ、燃える石炭と表現しました。

しかし、中世期の頃から、カルブンクルスの名前はもっぱらガーネットの方を指すようになってしまいました。

そこで代わりにラテン語で赤い色を意味する『ルバー rubber』が名前として使われるようになりました。

 

その後、ルバーには、コランダムという鉱物名が与えられましたが、

同時に英名に転化してルビーとなりました。

そこから【ルビーは赤いコランダム】という定義が生まれました。

 

ルビーとして結晶する簿ガンの種類が違うと、別の元素が取り込まれます。

クロムの代わりに鉄(Fe)やチタン(Ti)等のイオンが取り込まれると

黒味や紫味を増していきます。

 

特に真っ赤な色のルビーを産出するのはミャンマー(旧ビルマ)で、

その色を”鳩の血 pigeon blood”という表現で評価しました。

 

ルビーは、色によって評価価値が変わってきます。

評価によらず、たくさんの色がありますので、

自分の好みのものを探してみるのも良いかもしれませんね!

 

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【参考】天然石のエンサイクロペディア 著:飯田孝一